第17回疫学セミナー

教科書で基本を学び、最新のNEJM論文を読み解く

傾向スコアによるマッチングと重みづけ / 交絡(2)と「素朴な質問コーナー」

 

ごあいさつ

 
今回は、傾向スコア(propensity score)による交絡の制御について解説します。性別・年齢・疾病の重症度などの交絡要因を、ひとつずつ別々にマッチさせたり多変量解析で補正したりするのではなく、複数の交絡要因を使ってひとつのスコアを作成し、交絡の制御をするのが傾向スコア分析です。傾向スコアによるマッチング(propensity score matching)や、傾向スコア(処置の確率)の逆数による重みづけ(inverse probabitiy of treatment weighting: IPTW)などが、代表的な手法です。
 
セミナーでは、これらの手法のエッセンスを、できるだけ分かりやすく説明します。また、これらの手法を用いた最近のNEJM論文を、ケーススタディとして取り上げて解説します。
 
さらに今回のセミナーから、参加者のご希望にお応えして、「坪野先生への素朴な質問コーナー」の時間を設けます。前回第16回の講義終了後のオフレコの時間に、私が自分の研究テーマを選んだ経緯を質問され、お答えしたところ、これまででもっとも多い拍手(ズーム)を頂きました。さらに、「坪野先生への素朴な質問コーナー」という具体的な名称をご提案頂き、次回以降も続けてほしいというご要望を頂きました。
 
自分のことを話すのはどうかとも思いましたが、学者として考えてきたこと、出版した論文の裏話(NEJM、JAMA等)、現在の勉強のスタイル(毎週約50編の論文論説に目を通す)など、ご要望があれば録画時間内にお話させて頂きます。参加申込のさいに「通信欄」に質問を書いて頂けると、お話しやすいかと存じます。
 
疫学の基本を、初心者として学びたい方。あらためて系統的に学びなおしたい方。ご参加をお待ちしています。
 
坪野吉孝(セミナー講師)
 
開催日時:2023年8月26日(土)13:00 - 14:15 開催形式:Zoomセミナー・ライブ配信とオンデマンド視聴(セミナー後28日間) 講  師:坪野吉孝(東北大学大学院客員教授)(略歴は下記)
 
 
(参加費) 私費参加 2,000円
公費参加(研究費・経費等) 10,000円
(お申し込み) 下記URLまたはQRコードよりお申込みください
申込締切:2023年8月26日(土)13:00
 
(使用する教科書と今回の該当箇所)
『疫学―新型コロナ論文で学ぶ基礎と応用』(坪野吉孝、勁草書房、2021)
「第II部応用編 3前向きコホート研究[ワクチン]・Covid-19ワクチンによる「発症」予防と「感染」予防」 (p136 - 157)
 
 
(講師略歴) 医師・博士(医学)。1989 年東北大学医学部卒業。国立がん研究センター、ハーバード大学公衆衛生大学院などを経て、 2004 年東北大学大学院教授(医学系研究科臨床疫学分野・法学研究科公共政策大学院)。 2011 年より精神科臨床医。 現在、東北大学大学院客員教授(医学系研究科微生物学分野)・早稲田大学大学院客員教授(政治学研究科)・国立がん研究センター客員研究員(予防研究部)。 筆頭著者の論文としてNEJM、JAMAなど。 NEJM日本国内版監修。
 
(その他) ・Zoom画像の録画や音声の録音は控えてください
・領収書は、支払い完了後に自動送信されるメールよりダウンロードいただけます
・参加証明書は、支払い完了後に自動送信されるメールより、セミナー終了後にダウンロードいただけます
 
(事務局・問合せ) 株式会社エピデミア 疫学セミナー運営事務局
 
(パンフレットのダウンロードはこちらから)