第10回疫学セミナー

教科書で基本を学び、最新のNEJM論文を読み解く

関連性の指標-抗認知症薬レカネマブのNEJM論文に「悪化抑制27%」の数値が出てこないのはなぜか?

 

ごあいさつ

 
疫学の基本事項を2冊の教科書を使って学ぶセミナーを始めました。今回はその2回目として、私の書いた『疫学』の、「関連性の指標」の部分を解説します。発生率の比と差・リスクの比と差・オッズ比などです(詳細は後述)。
 
セミナーでは、予習を前提とせずに解説を行います。また、加減乗除を超える数式は示さず、基本概念や方法の根底にあるイメージを理解できるよう説明します。ごくかんたんな計算問題も、セミナーの場で解いてみます。
 
つぎに、教科書で学んだ基本的な用語や考え方を使って、最新のNEJM論文をどう読み解くことができるか、わかりやすく解説します。
 
今回はとくに、治療群とプラセボ群の発生率などを、「比」と「差」で示す場合の解釈上の注意点について、くわしく説明します。具体例として、新しい抗認知症薬として話題のレカネマブを取り上げます。2022年9月にメーカーが公表したプレスリリースでは、「27%の悪化抑制」が謳われていました(「比」で示した効果)。ところが、同年11月29日に公表されたNEJM論文の本文に、この「27%」という数値は出てきません。
 
どう考えればよいでしょうか? この点をかみくだいて説明します。
 
疫学の基本を、初心者として学びたい方。あらためて系統的に学びなおしたい方。
ご参加をお待ちしています。
坪野吉孝(セミナー講師)
 
開催日時:2023年1月14日(土)13:00 - 14:15 開催形式:Zoomセミナー・ライブ配信とオンデマンド視聴(セミナー後28日間) 講  師:坪野吉孝(東北大学大学院客員教授)(略歴は下記)
 
 
 
(参加費) 私費参加 2,000円
公費参加(研究費・経費等) 10,000円
(お申し込み) 下記URLまたはQRコードよりお申込みください
申込締切:2023年1月14日(土)13:00
 
(使用する教科書と今回の該当箇所)
『疫学―新型コロナ論文で学ぶ基礎と応用』(坪野吉孝、勁草書房、2021)
「第Ⅰ部基礎編 3関連性の指標」 (p8 - 13)
 
『医学がわかる疫学』(新興医学出版社、第3版、2004)
「8コホート研究」の章末の練習問題(一部)(p125-126)
(購入が当日に間に合わなくても受講可能なように配慮します)
 
 
(講師略歴) 医師・博士(医学)。1989 年東北大学医学部卒業。国立がん研究センター、ハーバード大学公衆衛生大学院などを経て、 2004 年東北大学大学院教授(医学系研究科臨床疫学分野・法学研究科公共政策大学院)。 2011 年より精神科臨床医。 現在、東北大学大学院客員教授(医学系研究科微生物学分野)・早稲田大学大学院客員教授(政治学研究科)・国立がん研究センター客員研究員(予防研究部)。 筆頭著者の論文としてNEJM、JAMAなど。 NEJM日本国内版監修。
 
(その他) ・申込手続き時と当日のチャットなどで質問をお受けします
・Zoom画像の録画や音声の録音は控えてください
・領収書は、支払い完了後に自動送信されるメールよりダウンロードいただけます
・参加証明書は、支払い完了後に自動送信されるメールより、セミナー終了後にダウンロードいただけます
 
(事務局・問合せ) 株式会社エピデミア 疫学セミナー運営事務局
 
(パンフレットのダウンロードはこちらから)